742 名前:例のインスパイヤ/パパイヤ 投稿日:2010/02/15(月) 17:30:28 ID:bCo3Uhoh

日曜の午後、根元勝が自室でゲームをやっていると、妹の麻奈がやってきた。
「お兄ちゃん、ゲームやってたの」
「ああ。米国製の爆音を発するゲーム機だ。お前もやるか」
「うん」
麻奈は勝の隣へちょこんと座り、コントローラーを手にした。
「この部屋、暑くない?」
「ゲームから熱が出てるんだ。エアコンの冷風を直接当てておかないと、画面に緑色の
網がかかって赤いリングが三つ点灯する。こうなると福島行きだ」
「注意しないとね」
勝は中学三年生にもなって兄の傍に居たがる妹の無邪気さが愛しかった。普通だとこ
の年になれば、異性の影が見え隠れする事もあるのに、麻奈は幼いままだった。

中学では水泳部に所属し、犬掻きにおいて市内の記録を持つほど泳ぎの達者な麻奈は、
兄の目で見ても可愛らしい部類に入るのではないかと思っている。乳房が大きいせいで
実際の年齢よりも上に見られる事を本人は嫌がっているが、その理由は軽い男に声を
かけられやすいからだという。兄妹は二歳違いの為、小学校、中学校を一緒に通い、麻
奈は兄にかなり依存する所があったが、そのせいで異性に対する興味が遅れているの
かもしれなかった。

「そういえばお前、部活はもう卒業か?」
「うん。この前の大会でおしまい」
「じゃあ、これからは受験に備えないとな」
「私、お兄ちゃんと同じ高校に行くつもりよ」
「お前ならもっと良い所に入れないか?」
「だって、お兄ちゃんと一緒の所に行きたいんだもん」
麻奈は片目を瞑りながらそう言った。
「上級生に兄弟がいると、良い顔できるんだよね」
「こいつ」
麻奈のずるさに勝は苦笑いせざるを得なかったが、内心、ちょっと萌えたりもした。美しい
妹を連れて校門をくぐり、桜の咲く校内を歩けたらどんなに楽しいだろうとも思った。だが、
この時、米国製のゲーム機の正面に設えられているリング状の起動ランプが、真っ赤に
なっているのに兄妹は気づかなかったのである。南〜無〜。

それからしばらくしたある日の事。勝は級友の村本から声をかけられた。
「お前さ、親戚に根元麻奈って子いる?」
普段、あまり口を利く事もない相手だったので、彼から妹の名前を聞かされるのは意外だ
った。
「妹だけど」
「えっ?」
村本は目を丸くした。そして何かばつの悪そうな表情をし、作り笑いを浮かべ始めた。
「麻奈がどうした?」
「いや、別に。この前、友達を通じて知り合ったからさ。珍しい苗字なんで、てっきりお前の
親戚かなんかだと…」
勉強そっちのけで遊んでばかりいる村本は女友達が多く、交友関係がかなり広いという話
だが、その分、悪い噂も常に付きまとっていた。


743 名前:例のインスパイヤ/パパイヤ 投稿日:2010/02/15(月) 17:32:51 ID:bCo3Uhoh

特に女癖が悪く、素行のよくない友人とつるんで、かなり際どい事も平気でこなすと評判
だった。勝は村本と妹が知り合いになった事に対し、露骨に不快感を抱いた。村本とは
それきり話はしなかったが、しばらくすると不穏な噂が他人を通じて、勝の耳に入るように
なる。
(村本が女子中学生に手を出したらしい)
(誰にでもやらせる子だってさ)
(やつの部屋がヤリ部屋になっているそうだ)
級友たちの噂話がだんだん現実味を帯びてくると、勝は焦りを覚えた。まさか麻奈の事
ではあるまいと思ったが、違うという確証も無いのである。

焦りは日増しに募り、それにつれ村本が意識して勝を遠ざけるようになった。もともと縁が
薄いだけに自分の方から接触する事も出来ず、勝は遠くから銃口を突きつけられている
かのような緊張感を抱きながら、日々を過ごさねばならなかった。村本が妹を抱いている
かもしれないと思うだけで、勝は心臓が痛んだ。噂話の通り、誰にでも体を許すという事
に想像が及べば、それはもう狂おしく、胸を掻き毟りたくなるような衝動にかられた。

噂が流れるようになった頃から、麻奈は勝の部屋に遊びに来る事は無くなっていた。食事
の時などでも携帯電話をずっといじってばかりで、家族の会話に入ってこなくなった。両親
はそれを思春期と解釈したが、勝は違った。やはり麻奈の身の上に何か起こったのである。
日曜ともなると朝から出かけていき、夜遅くまで帰らないし、派手な服装を好むようになり、
すれ違いでもすれば香水の匂いをぷんぷんとさせた。時折、タバコの匂いなども混じるの
で、その体臭はまるで場末の安酒場で働く女給のようであった。ある時、勝は麻奈の留守
中に何か証拠となるような物が無いかを探した。

(何か無いか、何か)
写真や手紙など何でもよかった。この蛇の生殺しの如き焦燥から、早く解放されたかった
のである。麻奈が村本の玩具とされている事を知った所でどうにもならないが、級友の噂話
に聞き耳を立てるような生活はもう御免だった。本棚、箪笥、机など、ありとあらゆる物を
ひっくり返し、勝は噂を裏付けるよすがを探した。そしてついに、決定的な証拠を見つけた
のである。
「うっ!これは…」
それはプリクラと言われるシール写真だった。村本と麻奈が顔をくっつけ、フレームに収ま
っているシールが何枚もあった。それに愛してるだの大好きだののメッセージが添えられ、
二人が恋仲である事が分かる。勝はシールを手にして肩を落とした。知りたかった事実を
突き止めたというのに、気持ちが満たされる事はまるでなく、焦りの代わりに絶望が両肩に
ずしりと圧し掛かっただけだった。


744 名前:例のインスパイヤ/パパイヤ 投稿日:2010/02/15(月) 17:35:58 ID:fdRoNZxX

それから勝は人を通じ、村本の行動を知ろうとするようになった。同じ組にいるのに、相
手にその気が無いので、声がかけられないのである。勿論、村本の事を知りたいので
はなく、彼と行動を共にしている麻奈がどのような生活を送っているのかを確かめたいの
である。情報は断片的に、しかし多く集まった。だが、集まれば集まるほど、勝の精神は
絶望の深遠へと近づいていった。まず、村本と麻奈が男女の関係である事に疑いを差し
挟む余地は無い。二人は休み毎に会い、逢瀬を重ねているという。村本が以前よりもよ
そよそしくなったのは、このせいであろう。偶然にも知り合ったのが級友の妹であった事
に引け目を感じているのか、近頃は目も合わそうとはしなかった。

誰かが話していたヤリ部屋というのは村本の自宅にある離れの事らしかった。村本は親
に無理を言い、母屋を離れてそこで暮らし、素行の悪い仲間もよく集まるという。勝は村
本の家を調べ上げ、その離れへ行ってみる事にした。村本に麻奈の事を尋ねられてから、
一ヶ月が過ぎていた。村本家は住宅街の外れに位置し、背後を竹林に囲まれていた。
そこから向こうは小山になっていて、人の姿はほとんど見られなくなる。ちょうど市境で
開発の難しい場所のせいか、小山を切り開いて宅地化にしようとする雰囲気も無い。

勝はその日、双眼鏡を持って小山へ潜んだ。小高い場所に陣取り、村本の家の離れが
見渡せる体勢を取ってからは、やぶ蚊に刺されるのにも構わず、勝はじっと耐えて噂の
真相を確かめようとしている。自分が家を出る時、麻奈はまだ部屋にいて、出かけるよう
な雰囲気だったので、先回りをしたのである。真夏の時期という事もあり、汗が目に入った
りすると勝は自分は何をしているのだろうと自問した。知ってどうなるのだという思いと、
どうしても知らなければならないという思いが、心の中で混在している。
(来た)
三十分ほど遅れて麻奈はやってきた。派手な服装と化粧も、近頃ではすっかり見慣れて
いた。

離れの扉が開き、村本が麻奈を中へ招き入れると、勝は場所を移動した。離れの裏に回
って、明り取りから中を窺う算段だった。室内に入った麻奈は、ソファベッドに落ち着いて
村本と何か楽しそうに話している。その笑顔は勝の知らない、男へ媚びた笑いだった。
それからしばらくして、村本の友人と思しき少年が二人、離れへ入ってきた。麻奈とも顔
見知りのようで、どちらも気軽に挨拶をしている。麻奈は村本に寄りかかるような形で、
談笑した。時々、くだらない話に手を叩いて笑ったり、少年達に飲み物を配る麻奈の姿が、
勝にはなにやらいじらしく思えた。昼を過ぎた頃、村本が麻奈に何かを命じるような素振り
を見せた。遠目にだが、勝は麻奈の困惑する表情に気づき、胸が痛んだ。少年達がはや
したて、手拍子などを打つ音が聞こえると、麻奈は立って衣服を脱ぎ始めた。シャツを脱ぐ
と、意外に広い肩が露になった。ただ、水泳で鍛えられた体も今は筋肉が落ち、いかにも
女性らしくなっている。乳房はもともと大きいので、フルカップのブラジャーのストラップが
重たげに肩へ食い込んでいた。


746 名前:例のインスパイヤ/パパイヤ 投稿日:2010/02/15(月) 17:39:53 ID:fdRoNZxX

ショートパンツを脱ぐとむっちりと肉付きの良い尻が見えた。運動選手らしい引き締まっ
た尻だった。それが小さなパンティに包まれているのが、勝には不思議に思えてならな
い。村本は半裸になった麻奈にさほど興味を持たず、二人の友人の反応を見て面白が
っていた。少年二人は少女の体に触れ始めた。麻奈は嫌そうな素振りを見せ、村本に
救いを求めるような視線を向けている。乳房を揉まれると顔をしかめ、尻を撫でられれば
身をよじった。少年たちはまるでえさに群がる畜生だった。

息が詰まるような緊張を勝は強いられた。暑さとは別の要因が、汗を噴出させていた。
麻奈が二人に翻弄されていく様を、勝は瞬きもせずに眺めた。大きな乳房を掴み、笑う
少年達の手をねめつけ、中学生の肉穴を犯す陰茎を憎んだ。勿論、憎悪は村本へも向
けられた。それがどれくらいの時間かは分からない。ただ、何もかもが終わり、半泣きの
麻奈が慌てて服を身に着けて離れから出て行った時、勝は立ち上がった。ポケットには
何故かホームセンターで購入した牛刀があった。勝は離れの中でへらへらと笑う村本と、
麻奈を抱いた後の心地よい倦怠感に酔っている少年達から目を離す事は無かった。

その日の夕刊に、少年による殺傷事件の記事が掲載された。閑静な住宅街の離れで、
三人の少年が殺傷されたというのである。離れに住む村本少年は体を十数か所も刺され
失血死、一緒にいた友人二人のうち一人は同じく刺されて死亡、後の一人は出血多量で
重体だった。犯人は村本少年の級友、A少年。殺害後、離れから逃げようともせず、自ら
警察へ通報したという。警察署に移送されたA少年は動機を問われると、
「ジョニー・ライデン専用」
などと意味不明の言葉を繰り返し、まともに取り合わないと警察は発表した。今後、A少年
は専門家の鑑定を受け、責任能力があるかどうかを問われる事になるという一文で、記事
は締められていた。

おしまい

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Comments

良かったです
妹ってのもいいものですねw
SSS...2010/03/13 07:41 AM

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